最近、目が疲れると感じられるあなたに

     ものを見るときに、カメラのレンズのような働きをする水晶体を調節しながら、ピントを合わせています。この水晶体を調節するのが毛様体筋という筋肉で、水晶体を引っ張ったり緩めたりしています。長時間のパソコン作業のように近くのモノをじっと見るような場合には、毛様体筋はずっと緊張していることになり、筋肉疲労を起こしてしまいます。
     特に、老眼の場合は、ピント調節力が老化で弱まり、近くが見づらくなります。これを放置したまま無理して近くを見続けると、目が疲れやすくなります。

     正常な目の表面は涙に覆われていて滑らかですが、目が乾いていると涙が少ないために表面がでこぼこします。すると、通常であればピントが合っている状態でもぼやけてしまいます。ただし、私たちの脳はなんとかピントを合わせようと無理に筋肉を動かして調節するので、通常よりも調節機能を酷使することになり、疲れが生じます。

    疲れ目のケア

    • 目の休憩と規則正しい生活を心がけ、食事と休養をしっかりとり、目をいたわりましょう。
    • 長時間の作業をする場合は、1時間おきに10分程度目を休めるようにしましょう。
    • 疲れがたまったときは、蒸しタオルなどを当てて目を温めるとリラックスできます。
    • メガネやコンタクトレンズを使っている場合は、定期的に度が合っているかチェックしましょう。
    • 40歳以上の方は、眼科で老眼の有無や程度を確認し、必要であれば老眼鏡を使用してください。
    • また、一緒に目薬を使うとつらい症状が和らぎます。ピント調節機能回復効果が期待できるビタミンB12やネオスチグミンメチル硫酸塩が入った目薬、目の代謝を高めるタウリンやパンテノールが入った目薬などが効果的ですので、気軽に受診してください。
    • 目の乾きを感じる場合は、自然の涙に近い人工涙液タイプの目薬や、コンドロイチン硫酸エステルナトリウムの入った目薬の点眼が効果的です。